アルミハニカムパネルとは



アルミハニカムパネルは内部にアルミハニカムが入っているパネルのことを言い、工業製品や家具などで利用されています。アルミハニカムパネルの中にある「ハニカム」は英語でhoneycombと書き、意味は「蜂の巣」です。構造が蜂の巣に似ていることから、六角柱を並らべた構造のことをハニカム構造と呼ぶようになりました。ハニカム構造の特徴は高強度と軽量にあり、優れた曲げ剛性を有しています。その特徴から航空機や人工衛星などにも利用されています。
アルミハニカムパネルの基本構造
アルミハニカムパネルは大きく4つから成り立っています。
- 上下の面版(これによりハニカムコアを挟みます)
- フレーム(製品の横側を補強します)
- アルミハニカムコア(ハニカム構造そのものです)
- 天板とフレーム、アルミハニカムを接着するための接着剤
構造は比較的簡単ですが、形状が複雑になるにつれて製造の難易度は上がっていきます。

アルミハニカムパネルの特長
軽量

ハニカム構造は中空部分が多いため、同じ厚みの素材と比較するとかなり軽くなります。例えば、同じ剛性を保とうとした場合、アルミ板よりも約1/5軽く、鉄よりも約1/10軽くなります。
高剛性

アルミハニカムネルの最大の特徴か高剛性にあります。ハニカム構造は垂直方向の力に強い特徴があるため、高剛性を保ちながら薄くすることができます。
アルミハニカムパネルへの加工
アルミハニカムパネルには様々な機能を持たせることができます。例えば、穴あけやザグリなどの加工、バキューム機能、表面処理などがあります。
機能が複雑になるにつれアルミハニカムパネルの製造も難しくなります。
製品の一部をアルミハニカムパネル化
工業用アルミハニカムパネルとして最も多いのが軽量化を目的とした製品の一部アルミハニカム化です。アルミハニカム部分をできるだけ多く確保したほうが軽量となるため、補強が必要な部分と不要な部分、二次加工に影響を与えるか否かなどを検討しながら設計していきます。
製造で重要なのが「アルミハニカムパネルを高精度でカットする技術」です。アルミハニカムパネルは縦方向の力には強いのですが横方向の力には弱いため、通常の方法では固定すらできません。さらに切削加工の振動などにより寸法がずれることもあります。
これまでアルミハニカムパネルの製造は手作業がほとんどだったため、フレームの形状に合わせてアルミハニカムを高精度で加工することは難しかったのですが、弊社は専用機を独自開発することでアルミハニカムの加工精度を上げられるようになりました。

バキューム機能
アルミハニカムパネルは真空チャック(バキュームチャック)にも利用されています。右の画像のようにハニカム部分に横から穴を開けることで、全体の吸引を可能にします。このバキューム機能に求められるものは「密閉性」です。アルミハニカムパネルは上下の面板とフレーム、ハニカムコアを接着剤で接合するため、接着が適切にできていない(穴が空いている状態)と外部から空気が侵入し、吸引ができなくなります。特に、吸引したい場所、吸引したくない場所などを作る場合は高い接着技術が必要になります。

表面処理
アルミハニカムパネルは表面処理も可能です。塗装はもちろん、めっきやアルマイト加工にも対応できます。
ここでも求められるのは「密閉性」です。めっきやアルマイト加工をする場合、浴槽にドブ漬けするため接着が甘いと内部に液が入り込んでしまいます。
液が入り込むと取り除くのはぼぼ不可能なため、製品として使い物にならなくなってしまいます。
これまでのように接着剤を手作業で塗る場合、どれだけ注意深く塗っても塗りムラができてしまい密閉が確保できません。
弊社は接着剤を自動で塗布できる装置を独自で開発しているため、密閉性の高いアルミハニカムパネルを製造できます。

アルミハニカムパネルの製造方法
アルミハニカムパネルの製造企業は少ないのですが、その製造方法は様々です。
ここでは一般的な製造方法に加えて、ジェイハニカムズの製造技術について「真空チャック」を例に紹介しています。
弊社では精度にバラツキがでる手作業工程をなるべくなくすこと、適切な接着環境を作ることを心がけて製造しています。

ジェイハニカムズのアルミハニカムパネル加工技術
弊社は工業用アルミハニカムパネルの製造について高い技術を保有しています。
アルミハニカムコアのカット技術、接着技術などアルミハニカムパネル製造のコアとなる技術において他社以上であると自負しています。
下記では弊社の技術の詳細を紹介しています。
